便秘と宿便
人間の腸の中には宿便がたまっていて、
どれだけ快便だとしても、宿便を取り去ることはできない、
ということが言われています。
そしてその宿便は、重さにして2キロ相当もある、と言われています。
これは本当なのでしょうか。
スポンサードリンク
「宿便」というのは、一般的な辞書には、
「便秘のために長い間腸の中にたまってしまった大便」
というようなことが書かれています。
しかし宿便というのは、医学用語ではありません。
そしてただ単に、便秘のために、腸にたまっている便という意味でなら、
「宿便」というのは存在するかもしれません。
しかし広告などでよく見る「宿便」は、
水道管の壁にこびりついた、ヘドロみたいなもののような
イメージだと思います。
こういう使われ方をしています。
腸にはひだがあるので、その中に便が残ってしまう、
という説明がみられたりします。
しかし、これはウソです!
腸はいつも、さざなみのようにざわざわと動いています。
ですから、同じところがずっと谷、というわけではなのです。
谷になったり山になったりして、つねに状態が変化しているのです。
しかも、腸の壁の細胞は、数日で生まれ変わります。
古い腸壁の細胞は、剥がれて便として排出されてしまいます。
日本人の便の7~8割は水分で、残りの1~2割が腸内細菌の死骸、
そして1割強が食べ物の残りかす、あとは脂肪その他のもの、
という構成になっています。
だから、広告などでよく見るように、腸壁の中で、
スポンサードリンク
ヘドロみたいに、ひだの部分に便がたまってしまう、ということはないのです。
大切なのは、便を定期的に出して、
古い便が腸内にたまりっぱなしにならないようにすることです。
そのためには、排便習慣をつけないといけません。
朝起きぬけに、冷たい水を飲むと、
胃や直腸で反射が起きて、便が出やすくなります。
起きて、冷たい水を飲むことで、腸を刺激して、起こしてあげるのです。
水ではなく、炭酸飲料を飲んでも、
炭酸ガスが腸を刺激するので効果的です。
同じ意味で、朝食をとる習慣も大切です。
便意を感じたら、我慢しないですぐトイレに行くことも大事です。
しかし、だらだらといきんでいると、痔の原因になってしまいます。
5分くらいを目安に、トイレでは頑張るようにしましょう。
適度に運動をしましょう
筋力が少ないと、便秘になります。
だから、適度な運動をすることも大切です。
座りっぱなしのデスクワークの仕事をしてしているのなら、
積極的に歩くようにしましょう。
お腹をマッサージしても、腸への刺激になるので、おすすめです。
女性はホルモンや筋力の関係で、
どうしても便秘になりやすくなってしまいます。
だから、特に気を付けて、これらのことを続ける必要があります。
食事では、食物繊維やビタミンE、ビタミンB1などのビタミン類をとり、
果物を食べるようにすると効果的です。
オリゴ糖や乳酸菌入りの食べ物も効果があります。
「どうせ宿便が残ってしまうから」と投げやりになる必要はありません。
食生活改善で、お腹の中はすっきりできるのです。
スポンサードリンク