イライラしたり、怒りを覚えたりすると、
それを負の感情ととらえ、なんとか抑え込もうとしてしまうのが人情です。
しかしどんな感情も「良い・悪い」はありません。
怒りだって、見た目はいかにも害悪そうですが、
良いものでも悪いものでもないのです。
むしろ、怒りを及ぼすような危機に直面している状態から、
自分を守ろうとする防御反応であるとさえ言えます。
大切なのは、抑え込むのではなく、優しさを持って関わっていくことです。
これが近年注目されている、マインドフルネスによるストレスマネジメントです。
そのルーツは瞑想にあります。
マインドフルネスでは自分が持っている怒りの感情に対し、
優しさを持って関わっていきます。
たとえば、
「なぜ自分だけこんな仕事をさせられないといけないんだろう」と
怒りを覚えるとします。
その代わり、
「頑張ってるのに、嫌な仕事をさせられるのはイヤだよね、
イライラするのは当然だよね」と自分に語り掛けてみるのです。
上手く世渡りして、不正にのしあがっているような人に対して、
「あの人は何も努力していないのに評価されている」と
怒りを覚えるとします。
そういうときは、
「自分は一生懸命頑張っているのに、努力していない人が評価されて、
腹が立つね」と語り掛けます。
こういう考え方は、ともすると、自分の怒りを正当化することにもなり、
非道徳的な行動を促すのではないか、という見方につながります。
たしかに、怒りをコントロールしないで、認めようとすると、
怒りが正当化されて暴力的な行動につながってしまいそうな気もします。
しかし実際には、怒りを抑えよう、コントロールしようとムリするほうが、
ずっと怒りが増大しやすくなるものなのです。
自分の怒りを承認するより、否定するほうが、爆発しやすくなります。
怒りを認めたうえで、怒りと共にあること、
怒りを受け入れることができます。
これがマインドフルネスによるストレスマネジメントです。
怒りを消そうとしてしてしまう、あらゆる行動をやめることが大切です。
たとえば、イライラをおさえようと歩き回ったり、
モノにぶつかったり、大音量で音楽を聴いたり。
アルコールやタバコを大量に摂取したり。
友人を掴まえて愚痴をこぼしたり。
そうしたいろいろのことをやめていきます。
こうしたことで発散しても、一時的な問題解決にしかなりません。
これら全てをやめて、怒りを消そうとしなかったとき、
怒りは自然とおさまっていくものです。
怒りを大きくさせるのは、実は怒りそのものではなく、
「起こっている自分に対する怒り」という
二次的感情であるということに気付くことがポイントです。
二次的感情に振り回されないために、自分の怒りを、
ちゃんと正面から受け入れて、承認していくようにしましょう。
正常な感情の表れである「怒り」を引き受けるときに、
怒りはおさまっていくものですよ。
ぜひやってみてくださいね!